卵巣がんの手術件数の全国病院ランキングです。2017年の実績ベース。卵巣癌専門の医師・名医がいる全国の病院が対象です。厚生労働省(厚労省)のデータに基づいています。 1位は東京のがん研有明病院。2位は仙台の東北大学病院、3位は兵庫県明石市の兵庫県立がんセンターとなっています。
卵巣癌の手術件数ランキング(全国トップ30)~2017年実績
順位 | 病院名 | 手術数 |
---|---|---|
1位 | がん研有明病院 (東京) |
179 |
2位 | 東北大学病院 (仙台) |
80 |
3位 | 兵庫県立がんセンター (兵庫・明石) |
73 |
4位 | 国立がん研究センター中央病院 (東京) |
65 |
5位 | 埼玉医科大学国際医療センター (埼玉・日高) |
62 |
6位 | 順天堂大学医学部附属順天堂医院 (東京) |
61 |
7位 | 東京大学医学部附属病院 (東京) |
58 |
8位 | 大阪大学医学部附属病院 (大阪・吹田) |
57 |
9位 | 茨城県立中央病院 (茨城・笠間) |
56 |
山形大学医学部附属病院 (山形) |
||
11位 | 静岡県立静岡がんセンター (静岡・長泉) |
55 |
12位 | 東京慈恵会医科大学附属柏病院 (千葉・柏) |
54 |
東京慈恵会医科大学附属病院 (東京) |
||
岩手医科大学附層病院 (岩手・盛岡) |
||
15位 | 筑波大学附属病院 (茨城) |
52 |
埼玉県立がんセンター (埼玉・伊奈) |
||
千葉大学医学部附属病院 (千葉) |
||
18位 | 東海大学医学部付属病院 (神奈川・伊勢原) |
51 |
昭和大学藤が丘病院 (横浜) |
||
20位 | 自治医科大学附属病院 (栃木・下野) |
48 |
21位 | 手稲渓仁会病院 (札幌) |
46 |
九州大学病院 (福岡) |
||
23位 | 札幌医科大学附層病院 (札幌) |
45 |
新潟大学医歯学総合病院 (新潟) |
||
鳥取大学医学部附属業院 (鳥取・米子) |
||
26位 | 大阪市立大学医学部附属病院 (大阪) |
44 |
北海道がんセンター (札幌) |
||
28位 | 近畿大学医学部附属病院 (大阪) |
43 |
29位 | 東京医科大学病院 (東京) |
42 |
日本大学医学部附属板橋病院 (東京) |
||
大阪国際がんセンター (大阪) |
||
岐阜大学医学部附属病院 (岐阜) |
||
名古屋大学医学部附属病院 (名古屋) |
||
愛媛大学医学部附属病院 (愛媛・東温) |
卵巣がんと子宮がん(2012年、広島)
子宮がんは、子宮の入り口(頸(けい)部)にできる子宮頸がんと、奥の胎児が育つ部分(体部)にできる子宮体がんに分かれる。
子宮頸がんは、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で発症する。がんが頸部の表層にとどまっている0期(上皮内がん)では、一部を切り取る手術でほとんどが治り、子宮も残せる。
初期には自覚症状がなく、早期発見のためには検診が重要だ。軽度・中等度の前がん状態が見つかった段階で、HPVのどの型に感染しているか調べるのが「HPVタイピング検査」。特にがん化しやすい型の感染が分かれば、検診間隔を短くしたり、予防的に治療したりして悪化を防げる。
子宮体がんは、50代、60代で発症のピークを迎え、不正出血で発見されることが多い。治療は手術が中心で、放射線や抗がん剤治療を追加することもある。ごく初期で、妊娠を希望する場合はホルモン療法で子宮を温存する場合もある。
卵巣がんは初期には自覚症状がなく、検診での発見も難しいため、進行して見つかることも多い。抗がん剤が比較的効きやすく、手術前の抗がん剤で腫瘍を小さくしてから摘出する「術前化学療法」や、投与間隔を短くして投与量を増やす方法も試みられている。
ワクチン接種も効果的
子宮頸がんは、症状が出ない場合もあるが、性交後出血があったり、膣(ちつ)分泌物が増加したりする。発症の原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染。性交経験の低年齢化に伴い、若者の発症が増えている。早期発見のためにも20歳くらいから毎年、検診を受けてほしい。感染防止のため、小中学生の時に「HPVワクチン」を接種するのも効果的だ。
子宮体がんは、子宮内膜がんとも言われる。継続的に出血があるのが、一般的な症状。しかし、一度出血があり、その際の検査で異常が出ないこともあるので、注意が必要だ。生理ではない、もしくは、閉経前後に出血が続く場合は、細胞診で「異常なし」と言われても医師に相談してほしい。
卵巣がんは、気付いた時には進行しているケースが多い。腹部に違和感があったり、「最近、腹部が太ってきたな」と感じたりしたら、婦人科も受診してもらいたい。また、子宮内膜症という病気が増えている。子宮内膜症の嚢腫(のうしゅ)があれば、後にがん化する恐れがあるので、定期的な診断が必要だ。
子宮頸がんの治療で一般的なのは、手術や放射線療法。進行の度合いにもよるが、60歳代までは手術、70歳代以上は放射線になる。子宮体がん、卵巣がんは手術が中心だ。いずれも、MRI(磁気共鳴画像)やCT(コンピューター断層撮影法)の結果を診て、手術・化学療法・放射線療法を組み合わせ、最善の方法を選択する。
子宮頸がんの場合、手術の後遺症として排尿が困難になることがある。膀胱(ぼうこう)の機能を支援する神経を切断するためだが、当院では2004年からこの神経を温存する手術を実施している。多少の違和感は残るが、1年くらいで元の状態に戻る。
広島の医療機関別2011年~治療実績
医療機関名 | 子宮頸がん0期(人) | 子宮頸がん1~4期(人) | HPVのタイピング検査 | 子宮体がん(人) | 卵巣がん(人) |
---|---|---|---|---|---|
広島市立広島市民病院 | 111 | 49 | 50 | 22 | |
広島大学病院 | 42 | 49 | 29 | 31 | |
国立病院機構 福山医療センター | 33 | 28 | ○ | 26 | 24 |
県立広島病院 | 42 | 24 | ○ | 23 | 29 |
国立病院機構 呉医療センター・中国がんセンター | 29 | 17 | ○ | 27 | 4 |
市立三次中央病院 | 19 | 3 | 10 | 9 | |
中国労災病院 | 14 | 7 | ○ | 11 | 3 |
中電病院 | 40 | 5 | ○ | 10 | 4 |
藤井レディースクリニック | -- | 7 | ○ | 5 | 3 |
福山市民病院 | 4 | 3 | ○ | 3 | 2 |
広島記念病院 | 22 | 2 | ○ | 2 | 3 |
広島女性クリニック | 5 | 0 | ○ | 0 | 0 |
土谷総合病院 | 2 | 0 | ○ | 0 | 0 |